/etc/yum.confと/etc/yum.repos.dはどちらもYUM(Yellowdog Updater, Modified)パッケージマネージャーの設定に関連するファイルやディレクトリですが、それぞれ役割が異なります。
/etc/yum.conf
/etc/yum.confはYUMの全体的な設定を行うメインの設定ファイルです。
このファイルには、YUMが動作するための基本的なオプションが含まれています。
例えば、キャッシュの保存場所、ダウンロードの最大速度、リポジトリのタイムアウト設定などが設定されています。
[main]
cachedir=/var/cache/yum/$basearch/$releasever
keepcache=0
debuglevel=2
logfile=/var/log/yum.log
exactarch=1
obsoletes=1
gpgcheck=1
plugins=1
installonly_limit=5
/etc/yum.repos.d
/etc/yum.repos.dはリポジトリ設定ファイルが格納されているディレクトリです。
このディレクトリ内には、リポジトリごとに個別の設定ファイルが存在します。
これらのファイルには、リポジトリの名前、ベースURL、GPGキーの情報などが含まれています。各リポジトリファイルは.repo拡張子を持っています。
[example-repo]
name=Example Repository
baseurl=http://example.com/repo/
enabled=1
gpgcheck=1
gpgkey=http://example.com/repo/RPM-GPG-KEY-example
/etc/yum.repos.dは不要?
/etc/yum.repos.d
はダウンロード先のリポジトリに関する情報が記載されていることが分かりました。
私がyumを初めて学んだ際は、「ダウンロードした後の情報は要らないでしょ」と思ってましたが、そうではないようです。
では、/etc/yum.repos.dはどのように利用されるのでしょうか。
パッケージの更新とアップグレード
インストールしたパッケージの更新やアップグレードを行う際、YUMはリポジトリのURLを使用して最新バージョンを取得します。
例えば、セキュリティパッチやバグ修正が含まれた新しいバージョンをリポジトリからダウンロードしてインストールすることがあります。
依存関係の解決
パッケージをインストールする際に、他の必要なパッケージもリポジトリから取得することがあります。
これもリポジトリのURLを使って行われます。
トラブルシューティング
特定のパッケージがうまくインストールできない、またはアップデートが失敗する場合、リポジトリのURLや設定を確認することで問題を特定できることがあります。
例えば、リポジトリが無効になっていたり、ネットワークの問題でアクセスできない場合があります。
カスタムリポジトリの追加
企業内で独自のパッケージリポジトリを運用している場合、そのリポジトリのURLを設定して使用します。
特定のカスタムソフトウェアや内部ツールの配布を行うために利用されます。
まとめ
パッケージをインストールした後に、通常は直接リポジトリのURLを使用することはありませんが、パッケージの更新、依存関係の解決、トラブルシューティング、カスタムリポジトリの追加など、間接的にリポジトリの情報が重要になる場合があります。