電線の途中にある丸い輪っか
電線の途中に丸くなって輪っか状になっている箇所があると思います。
電気が通っていたら、あんなにグルグルに巻いていて、電磁力や磁場などで発火しないか心配ですよね。
この正体が何なのか、解説します。
電線の丸い輪っかの正体は光ファイバーケーブル
こちらの正体は光ファイバーケーブルです。
戸建てや集合住宅などのインターネット回線に使われる電線です。
電線を見ると、高圧線でも低圧線でもないと思います。
電線でも電気が通っているとは限らない
光ファイバーケーブルには電気は通っていません。
光ファイバーケーブルは光を通しているだけとなります。よって危険性はありません。
電線の中でも、電気が通っているものもありますが、インターネット回線などは電気は通っていないです。※一部HFCなど通っている電線もあります。
なぜ丸めているのか
これは「余長」と呼ばれています。この電線を敷設しているインターネットプロバイダーが予備として電線を長めに取っているのです。
光ファイバーケーブルは曲げにとても弱いです。光の反射で伝達しているため曲げ半径に限界があります。そのため、あのような大きい輪っかになります。
電線の余長を使う場面
電柱移動
電柱は滅多なことで移動はしませんが、する時はします。
電柱が移動した場合、電線も移動する必要がありますよね。その際に距離が長くなってしまった時用に余長を取っているのです。
道路拡張工事
車道を1車線から2車線にするなど、道路拡張工事の場合、電柱をさらに歩道側へ移動させます。
新興住宅開発
新たに住宅が増設される場合、電気を通すために電柱が新しく建てられます。そこで既存のルートから少し迂回して電線ルートを取る際に使用します。
民地内電柱
電柱が民地内に建っている場合、土地のオーナー権限により電柱を撤去や移動させることができます(電力会社側がオーナーに建柱許可を取っているので)。
オーナーが変わった場合や、新しく建物を建てるなどになった場合、電柱が撤去もしくは移動することになります。
電線移動
電線の民地回避
電柱だけが原因ではなく、電線が民地上空を通っている場合に、土地のオーナーが糞害などでクレームを出した際に電線を民地内から民地外へ出す必要があります。
その場合、電線距離が長くなる場合は余長を利用します。