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お名前.com共用サーバーSD移行の注意点

お名前.com共用サーバーSDとは

お名前.com共用サーバーSDは、多くの企業や個人がウェブサイトを運営するために利用されている共用サーバーの一つです。共用サーバーSDは現在新規申し込み不可としています。既存のユーザーはそのまま利用しても問題ありませんが、行く行くは他のサービスに移行する必要があります。本記事では、お名前.com共用サーバーSDに関する注意点とRSプランの移行について解説します。

共用サーバーSDのサービス概要

お名前.com共用サーバーSDは、共用サーバーの一つであり、ウェブサイトやデータベース、メールなどの様々な機能を提供しています。共用サーバーSDは以下のような機能が利用できます。

PHP/Ruby/Pythonのスクリプト言語のサポート

MySQLのデータベースのサポート

FTP、SSHなどのファイル転送プロトコルのサポート

メールサーバーのサポート

共用サーバーSDの利用用途

共用サーバーSDは、一般的に個人や中小企業などがウェブサイトを運営するために利用されています。また、WordPressやDrupalなどのCMS(コンテンツ管理システム)を利用する場合にも、共用サーバーSDを利用することができます。

一般的にはWordpressのインストールやメールサーバーとして利用されています。

共用サーバーSDは新規申し込み不可

お名前.com共用サーバーSDは、新規申し込みを受け付けておりません。このことからSDサービスは将来的には廃止となる可能性が高いです。既存のユーザーは他のサービスに移行する必要があります。お名前.comRSプランへの移行が推奨されています。

共用サーバーSDの対応PHPバージョン

共用サーバーSDは、PHPの対応バージョンは5.6〜7.4までとなります。

8.0系は未対応となっています。対応バージョンは古いです。

共用サーバーSDの対応MySQLバージョン

MySQLのバージョンは5.6のみとなります。

最新は2021年1月中旬に発表された最新のマイナーバージョンMySQL 8.0.23となっており、対応バージョンは古いです。MySQL 8.0は、安全性やパフォーマンスなどの面で改善がされています。

共用サーバーSDの注意点

共用サーバーSDにおいて、いくつか注意点があります。

FTPが重い

共用サーバーSDでは、FTPのアクセスが重いです。共用使用のため転送速度が遅くなっていることが考えられます。

数個のファイルでは問題ありませんが、大きい画像ファイル数十枚アップロードする場合やWordpressのファイルを丸々アップロードする場合はエラーとなる可能性が高いです。

エラーになる場合は、FTPの反応が無くなり固まるような事象となります。

アップロードを実施する場合は、wp-contentやwp-**などのフォルダアップロードではなく、もっと下の階層のpluginやuploads>2023>1の月毎くらいにアップロードをしましょう。

ダウンロードする場合も同様です。

SSHも重い

FTPよりもSSHの方が成功する確率は上がりますが、FTPと同様に重いです。共用使用のため転送速度が遅くなっていることが考えられます。

まとめて数十個のファイルをアップロードすることは控えましょう。

エラーになる場合は、FTPの反応が無くなり固まるような事象となります。

アップロードを実施する場合は、wp-contentやwp-**などのフォルダアップロードではなく、もっと下の階層のpluginやuploads>2023>1の月毎くらいにアップロードをしましょう。

ダウンロードする場合も同様です。

backup機能が使い物にならない

共用サーバSDでは、ホームページデータを3週間分保存する無料サービスがあります。

自動で毎日バックアップファイルを取得しています。

しかし、こちらも使い物になりません。

理由としては、backupの復旧手順がFTPを使用して行うためです。

SSHは対象外となります。

FTPの動作が悪いことを考えると、容量のあるbackupファイルは使えない可能性が高いです。

どのデータベースか分かりづらい

共用サーバーSDでは、どのデータベースを利用しているのかが分かりづらい場合があります。

複数サイトを運営している場合、データベースの表記は下記のようになります。

データベース名がsddb00~~~、ホスト名もsddb00~~~.cgidbとなっています。

どのデータベースが該当のサイトか判断することができません。

SDプランmysql

判断の方法は実機のCLIでMySQL情報を確認するしかありません。

構築時にメモなどを残しておく方が良いでしょう。

お名前.comRSプラン

対応PHPバージョン

お名前.comRSプランでは、PHP 7.4やPHP 8.0などの最新バージョンが利用できます。移行前に、ウェブアプリケーションが対応しているPHPバージョンを確認することが重要です。

対応MySQLバージョン

お名前.comRSプランでは、MySQL 8.0が利用できます。共用サーバーSDから移行する場合は、MySQL 8.0に対応しているかどうかを確認することが必要です。

移行には簡単移行機能を使う

お名前.comRSプランでは、簡単移行機能を使って、共用サーバーSDからの移行を簡単に行うことができます。簡単移行機能を使うには、以下の手順を実行します。

  • お名前.comのマイページにログインする。
  • 「共用サーバー」をクリックし、対象の共用サーバーSDを選択する。
  • 「簡単移行」をクリックする。
  • 移行元の共用サーバーSDのログイン情報を入力し、移行元のデータベースやファイルを選択する。
  • 移行先のお名前.comRSプランのログイン情報を入力し、移行先のデータベースやファイルを選択する。
  • 移行を実行する。

移行には、データ量や通信速度によって時間がかかる場合があります。そのため、余裕を持って移行を行うことが重要です。

また、PHPやMySQLバージョンがSDとRSプランで異なるため、バージョンが変わって機能しなくなる可能性があります。注意しましょう。

SDプラン側でPHPのバージョンを7.4にして、問題なければSDプランに移行させましょう。

MySQLのほうはやりようがありませんので、一か八かで試すしかありません。

RSプランへの移行は下記からどうぞ!健闘を祈ります!



まとめ

共用サーバーSDからお名前.comRSプランへの移行には、簡単移行機能が利用できます。ただし、移行前にはいくつかの注意点に留意する必要があります。特に、PHPバージョンやMySQLバージョンの対応状況を確認することが重要です。また、共用サーバーSDには、FTPやSSHのアクセスが重く、バックアップ機能が使いにくいという欠点があります。これらの問題を解決するためにも、お名前.comRSプランへの移行を検討することが望ましいでしょう。

  • この記事を書いた人

KAITech

大企業/中小企業/ベンチャー企業を経験
AWS/ネットワークのエンジニア
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