実際にプログラミング教室開業にかかった費用は150万円程度
近年、小学校のプログラミング教育の必修化、大学入試の「情報Ⅰ」科目の追加などにより、全国でキッズプログラミング教室数が増えています。
そこで、今回は私が実際にキッズプログラミング教室開業に掛かった費用をご紹介します。
結論から言うと、プログラミング教室開業に掛かった費用は総額150万円程度でした。
それぞれ内容を見ていきましょう。
プログラミング教室開業費用の内訳

キッズプログラミング教室開業は他業種の開業費用と比べると、そこまで高くはありませんが、学習塾よりかは費用が高くなる傾向にあります。
これは、飲食店などの厨房機器など業務用の大きな機械が不要であるためです。
ですが、学習塾と比べて、パソコンやiPad、ロボットの購入費用が発生するためこの程度の開業費用になります。
物件取得費
まずは、物件取得費用です。
物件取得費用は出店場所の立地や都会・田舎などの条件によります。プログラミング教室であれば、自宅での開業も可能です。
また、需要のある都心ではマンションの1室をレンタルした狭い教室でも十分に利益を上げることができます。
私の場合は、学校近くの生徒が登下校に使う通学路に面した1階のテナントを借りました。
家賃が6万円、敷金礼金・火災保険などを合わせて初期費用は40万円程度でした。
よって、初期費用40万円・ランニングコスト6万円となります。
プログラミング教室に必要な保険は下記記事で紹介しています。
フランチャイズ(FC)・教材費
次に、教材費用です。
1から作成しても良いですが、テキスト教材や動画教材を1~2年分作成することは容易ではありません。
最近はフランチャイズ・その他教材を提供している企業があるため、そちらを利用したほうが効率よく開業まで可能です。
私の場合は、フランチャイズは契約せず、外部教材を利用する方針としました。
初期費用は20万円程度でした。
ランニングコストは生徒数によりますが、月3万円程度を見越しています。
内装費
教室の内装費は、タイルカーペットや壁紙・机や椅子となります。
こちらも費用は収容人数と教室面積によります。
タイルカーペットや壁紙にかかる内装費は、生徒や保護者が一番最初に見える場所です。
自分の作りたい教室の雰囲気が伝わるような内装にしましょう。
ですが、プログラミング教室は娯楽ではない習い事の部類になります。そこまで内装に金額を掛けなくても良いでしょう。
私の場合は、壁紙は変えずにタイルカーペットと机・椅子・ホワイトボード・指導用モニターを揃えました。
費用は合計で約15万円程度でした。
パソコン・ロボット等の設備費
キッズプログラミング教室では、生徒が使用するパソコンやiPadが必要です。
同時に教える生徒数を決めて、必要なパソコン台数を購入しましょう。
別途、講師用に1台と予備用に1台は購入しておきましょう。
私の場合は一度の生徒数は5~6人を想定していますが、初期は生徒の習熟度が低いため、質問や勉強の仕方が分からない生徒が多いと思うので、3~4人程度を上限としました。
よって、パソコンとiPad、ロボットを4台ずつ用意しました。
費用はパソコン代12万円、iPad5万円、ロボットを10万円程度購入しました。
合計で27万円程度です。
パソコン機材の購入・iPad購入は下記記事で紹介しています。
広告費
教室の宣伝や広告活動には予算を確保する必要があります。
また、看板の設置やウィンドウサインも必要です。
効果的な広告手段を選択し、ターゲットとなる生徒や保護者に対して教室の魅力や特長をアピールするために広告費を計画しましょう。
チラシの印刷費、Web広告、SNS広告などの費用を考慮します。
最近では、保護者層もスマートフォンを頻繁に利用しているため、物理的なチラシを配るよりもSNSのようなWeb広告のほうが効果的な場合があります。
私の場合は、店舗にはウィンドウサインを設置、チラシとSNS広告を行いました。
ウィンドウサインは5万円、チラシに2万円、SNS広告は適宜1万円ずつ行いました。
合計で8万円程度になりました。
教室ロゴ・HP・チラシ制作費
教室のブランディングやマーケティングにはロゴやホームページ、チラシなどの制作デザイン費用がかかる場合があります。
プロのデザイナーやウェブ開発者に依頼する場合や、制作ツールやソフトウェアの購入費などを考慮しましょう。
私の場合は、元々エンジニアでデザインも趣味でやっていたためこれらの費用は掛かっていません。
その他備品
その他、細々した費用が発生します。
- インターネット工事費
- 空気清浄機
- 電話機
- 靴箱・ポスト・傘置き
- 町内会費
これらで5万円~10万円程度掛かるはずです。
以上がキッズプログラミング教室開業に掛った費用の内訳となります。
合計すると、120万円程度です。
そこに加えて、立ち上がりまでの運営費用として3か月分程度の金額を準備しておきましょう。
ランニングコストは家賃、教材費、保険、インターネット費用で月10万円程度、3か月で30万円程度となります。
よって総開業費用は合計150万円程度が必要となります。
条件によっては更に費用がかかる

ここまで私が紹介したキッズプログラミング教室開業費用は、一般的な開業費用よりも安く済ませたケースだと思います。
条件によってさらに費用が倍増する可能性もあります。
都心での開業費用
都心での開業費用は家賃が異なるためさらに高くなります。
店舗用の家賃は一般的な賃貸と比べると高い為、家賃15万円程度は見越した方が良いでしょう。
そうなると、物件取得費用で80万円程度かかることになります。
フランチャイズ(FC)契約費用
フランチャイズ契約をすると費用はさらに高くなります。
キッズプログラミング教室のノウハウや看板・ブランド・運営サポートを使用して運営できるメリットがあり、プログラミング初心者の方・起業初心者の方には心強い存在となります。
フランチャイズ契約をした場合の費用は、フランチャイズ先にもよりますが、初期費用は30万円~100万円ほど、ランニングコストは月3万円~10万円ほどとなります。
さらに、2店舗目を展開する場合に初期費用と同額程度の費用が発生するほか、フランチャイズ契約を解消後の条件・縛りなどが発生します。
フランチャイズ契約をする・しないによって総額で100万円程度変わることになります。
講師のプログラミングスキル
キッズプログラミング教室を運営するにあたり、講師のプログラミングスキルは重要です。
小学生のプログラミングと言えど、初見では理解は難しい内容となっています。専門的な知識が必要です。
プログラミングスキルが無い場合は、フランチャイズの親会社による有償サポート・教育費用が別途発生します。
費用は約10万円程度となります。
SNS・デザイン・HP制作スキル
ロゴやデザイン・HPの構築スキルが必要です。
私の場合は、全て自前で作成ができたため費用は掛かりませんでしたが、一般的には安くとも、
ロゴデザイン:3万円
チラシデザイン:1万円
HP制作:10万円
上記程度はかかるはずです。
また、illustratorなどのシステム・サーバー・ドメインの知識が必要です。
以上より、条件によってはプログラミング教室開業に300万円程度かかる場合があります。
おわりに
キッズプログラミング教室を開業するためには、様々な費用がかかることが分かりました。
物件取得費や教材費、広告費など、しっかりと内訳を把握し、予算を計画することが重要です。
また、条件によっては追加の費用がかかることもありますので、開業前に細かな調査と計画を行いましょう。
費用をしっかりと把握し、適切に予算を立てることで、プログラミング教室の開業を成功させることができるでしょう。